プロジェクト概要
株式会社ドトールコーヒー(以下、ドトール)直営店舗を弊社フランチャイズ店舗として営業譲渡
期間:
2023年3月~2024年3月
メンバー:
レジャー事業本部飲食事業部メンバー、副店長、ドトール担当者、工事業者
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Y.O さんレジャー事業本部 飲食事業部 営業課
プロジェクトがスタートした背景について教えてください。
飲食事業部として店舗拡大を積極的に進めており、複数の案件を並行して取り組んでいます。空きテナントの情報があれば自分の足で確認しに行ったり、ドトールから営業譲渡案件の紹介を受けたりすることもあります。今回の案件も、こうした調査を進める中で同社から打診いただきました。同社からいただいた案件は、まず、採算が取れるか、社内の出店基準を満たしているかを確認します。条件に合わない案件についても、必ず商圏調査を兼ねて全店舗に足を運んでいます。

実際の業務内容は?
まず、同社から正式な企画書が届く前段階で、担当者から「この店舗の営業譲渡についてスバル興業さんで検討してみませんか?」という提案がありました。私は上長と一緒に実際に店舗を見に行き、商圏やターゲット層を既存店と比較しながら分析しました。
その後、正式に企画書を受け取り、いただいた事業計画案をもとに諸経費を差し引いて利益が出るかどうかを精査しました。精査の結果、回収基準を満たすと判断した案件は、出店計画書を作成します。今回のような案件の場合、お客様側からの変化が見えにくいため、改装をセットで行うことに決まりました。
数字が見えてきた段階で、具体的なオープン日に向けた工程表を作成しました。加えて、既存スタッフに対し、フランチャイズ運営に切り替わることによる変更点を共有し、面談を実施。また、元々スタッフの人数が少なかったため、既存スタッフへ引き継ぎを行いつつ、リニューアルオープンスタッフを募集し、新たに採用しました。並行して、改装に向けた設計業者との打ち合わせや、マシン入れ替えの検討、スケジュール調整も行いました。
その後、保健所に営業許可申請を行い、改装工事やマシンの入れ替えを行いつつ、清掃やオープン準備も進めました。
無事オープン日を迎え、スタッフの意見を取り入れながら、より良い店舗づくりを目指し、日々運営しています。このプロジェクトは、2024年の3月頃に軌道に乗り一区切りを迎えました。

プロジェクトにおいて苦労したことは何ですか?
運営が変わるにあたってお店を数日間閉めていたため、お客様からすると「リニューアルオープン」となります。お客様視点で変化が見えるように改装を行いますが、限られた予算内で「変わった感」を演出するのには苦労しましたね。
店舗は1階席と2階席に分かれており、お店の外から見たときに「何か変わった」と感じてもらえるよう、1階部分を中心に変更を加えました。具体的には、入ってすぐのレジ周りの床をベージュから黒に変更し、壁の装飾もイラストパネルから立体感のあるフェイクグリーンに変更しました。
さらに、マシンなどの設備についても、どこまでリニューアルするかを慎重に検討する必要があり時間を要しました。

また、スタッフの教育にも課題がありました。
既存スタッフはオペレーションの変更に戸惑いが見られましたし、新規スタッフにはレジ打ちやコーヒーマシンなどの基本操作から教える必要がありました。さらに、以前から客回転率の改善が課題になっていたため、店舗運営の効率や客回転率を意識した接客が出来るようにするため、私自身が一緒にレジに入ることもありました。
この店舗は、近隣住民だけでなく駅から近いためビジネス客の利用も多く、また、喫煙スペースがあり、周囲に競合するカフェが少ないなど、多くの要素を持った立地にあります。これまで当社が運営してきた既存店とは異なっていたため、どの時間帯にどのようなお客様が、どれぐらいの単価で利用していただけるか判断しかねました。そのため、実際に店舗でコーヒーを飲みながら、お客様の注文傾向を観察することもありました。お店で出来ることには限りがありますが、少なくとも提供スピードを上げる、笑顔でお客様を見送るといった、小さな取り組みを積み重ねて、より多くのお客様に利用いただきやすい店舗にしていきたいと思っています。

プロジェクトの経験を通じて得たことについてお聞かせください。
最も感じたことは「周囲に頼ることの大切さ」です。自分一人でできることには限りがあり、適切に周りのチカラを借りることでより効率的に物事を進めることが出来ると実感しました。協力し合える環境を作るためには、日頃から頼みやすい信頼関係を築くことが大切だと思います。
さらに、支えてもらったことへの感謝の気持ちをしっかり伝えることも重要だと思います。
もちろん、自分でやってしまった方が早いという場合もありますが、それでは状況が変わらない。自分だけでなくチーム全体が成長するために、協力し合い、助け合いながら進めていくことで、店舗運営がスムーズになり、事業場の雇用の増加につながります。
今後は、引き続き情報収集を行い、周囲との協力を大切にしながら店舗拡大に向けて取り組んでいきたいと思います。売上が上がることは、地域への貢献だと考えており、もっと社会に貢献できるよう成長していきたいです。